Works 10視覚障害者歩行テープ|ココテープ

ココテープのビジュアル。水色の背景に6個の様々な靴と、上下左右から伸びる黄色いココテープが、水平垂直に配置されている。ビジュアルの真ん中にはキャッチコピー「今日もココから、どこ行こう?」、右下にはココテープのロゴが記載されている。

錦城護謨株式会社とPLAYWORKS株式会社は、視覚障害者の歩行をガイドする、視覚障害者歩行テープ「ココテープ」を共同で企画開発。視覚障害者が持ち歩き、必要な場所に必要な時だけ貼ることで、視覚障害者の自主的な移動をサポートします。

「ココテープ」開発経緯

 
点字ブロック(視覚障害者誘導用ブロック)は視覚障害者の移動を支援する社会インフラですが、敷設には大きな手間やコストが掛かり、必要とする場所に十分に敷設されているとは言えません。その状況に対して、視覚障害者は常に受け身であり、「ここにも点字ブロックを敷いて欲しい」「剥がれているので直して欲しい」などの要望を伝えることも難しいのが現実です。結果的に、多くの視覚障害者は外出や旅行を諦めてしまっています。
そこで、視覚障害者が気軽に必要な場所に必要な時だけ使える、「ココテープ」(視覚障害者歩行テープ)を企画・開発。視覚障害者が「ココテープ、ココに貼って!」と、気軽に言える社会の実現を目指します。
 

ココテープのビジュアル。背後の壁が緑、床は水色で黄色いココテープが横にまっすぐ引かれている。ココテープに両足を揃えて赤いズボン、黒いローファーを履き、白杖を持った人が立っている。

  

「ココテープ」(視覚障害者歩行テープ)

 
「ココテープ」(視覚障害者歩行テープ)は、視覚に障害がある方の歩行をガイドする、幅48mmの塩化ビニル製の屋内専用テープです。いつでもどこへでもカバンにいれて持ち歩き、必要な場所に必要な時だけ貼ることで、視覚障害者の自主的な移動をサポートします。
 

ココテープ
サイズ:幅48mm × 高さ6mm 
素材:塩化ビニル(PVC)・接着テープ付き
カラー:イエロー
設置場所:屋内
製造:日本国内
 
ココテープ:3mロール(ラインで使いやすい)
長さ:3m
質量:384g
予定価格:4,200円(税込4,620円)

ココテープ3mロールの写真。幅48mm長さ3mで、ガムテープのように巻かれており、裏面には接着テープが付いている。テープは鮮やかな黄色。

 
ココテープ:1mシート(ポイントで使いやすい)
長さ:25cm × 4本
質量:32g(25cm)
予定価格:1,500円(税込1,650円)  

ココテープ1mシートの写真。長さ25cmのココテープが4本並んでいる。A4サイズでカバンに折らずに収納できる。

 

 

「ココテープ」の特徴

 
視覚障害者の歩行をガイド

「ココテープ」は幅48mmで、両側面には高さ6mmの三角形の突起がある。塩化ビニル製で柔らかく、白杖や足裏で触れた時に床面との質感の違いや突起から、存在や方向性が感じ取られ、視覚障害者が歩行する際のガイドになります。

ココテープ断面のアップ写真。テープの両側面には高さ6mmの立ち上がりがあり、白杖や足裏で2本の立体的なラインを感じ取ることができる。

 

必要な場所に 必要な時だけ

「ココテープ」は長い距離で使用できるロールタイプと、ポイントで使用できるシートタイプの2種類があります。どちらもカバンに入れて持ち歩け、ニーズや状況に合わせて自由にカスタマイズしてご使用いただけます。

 

自分らしいライフスタイルをサポート

旅行や映画、スポーツ観戦、美術館… あなたが行きたいところへお出かけしよう!
「ココテープ」は、視覚障害者の自主的な移動をサポートすることで、生活の質の向上および社会参画を促進します。

床に真っ直ぐに引かれたココテープをガイドに、白杖を持った人が歩いている。

 

 

「ココテープ」体験者の声

 
「ココテープ」の開発には多くの視覚障害者や歩行訓練士にご協力いただき、ともに開発を進めてきました。実際に体験いただいた、視覚障害当事者の声をご紹介します。

 

  • 温泉など白杖が使えないところで使いたい。列に並ぶ時も、これが床にあれば大丈夫。誘導にも使って欲しい。(全盲・30代男性)
  • サッカーを観戦する時に使いたい。スタジアムは景色が一緒だから、自分が行くゲートや座席にだけ貼っておきたい。(弱視・40代女性)
  • オフィスで移動する時、これがあれば白杖を使わずにハンズフリーで歩けるから嬉しい。コーヒーを誰かに掛けてしまう不安もない。(全盲・40代女性)
  • 会社に点字ブロックを敷いてくださいとは言いづらいので、これ貼ってください!なら言いやすい。旅館とかにもお願いしやすい。(弱視・30代男性)
  • ライブ会場のステージに出る時に使いたい! 今は自分でロープや割り箸を床に貼って、動線を作っているので。(全盲・20代男性)
  • 点字ブロックを敷く前にこれで試してみてから設置したら、点字ブロックの導入も進んで、視覚障害者はもっと歩きやすくなると思う。(全盲・30代男性)

 

 


 

錦城護謨

 

パートナー:錦城護謨株式会社

期間:2022年10月〜

リードユーザー:視覚障害者・歩行訓練士

 


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