PLAYWORKS INTERN INTERVIEW 06|吉田みずき

インターンインタビュー 06 吉田みずき デザインはもっと、シンプルで楽しい。

PLAYWORKSのインターンはクライアントワークやプロジェクトに関わる中で、インクルーシブデザイン・サービスデザイン・ワークショップデザインについて学んでいます。今回は2023年4月からインターンとして活動している、吉田みずきのインタビューをお送りします!

吉田みずき YOSHIDA MIZUKI

千葉大学大学院 融合理工学府 デザインコース 修士2年
千葉県出身。大学や留学先で空間デザインやサービスデザイン、コミュニケーションデザインなどを学ぶ。趣味は絵を描くこと。デジタルイラストから油絵まで手がけている。また自身のブログや留学先の様子をYouTubeに投稿するなど、感覚や直感を大切にした行動を楽しんでいる。吉田みずきYouTubeチャンネル

インタビューのZoomスクリーンショット。 左に吉田、右にインタビュアーの大崎さんが並んでいる。

 左:吉田みずき 右:インタビュアー  大崎博之

 

まずは吉田さんのことを簡単に教えてください

もともと絵を描くことが好きで、好きなことを活かせる仕事がしたいと考えていました。千葉県出身だったこともあり、選んだ進学先は千葉大学の工学部でした。現在は、千葉大学大学院 融合理工学府のデザインコースに所属しています。これまで空間デザインやプロダクトデザイン、コミュニケーションデザインなどを幅広く学んできました。留学先のイギリスとアメリカでも同様の学びを重ね、企業とのプロジェクトでは、Z世代向けサービスの考案や飲料製品のデザインにも携わりました。

留学時の写真。吉田さんを含めた5名の記念写真。

インクルーシブデザインに興味を持ったのは、これまでの経験や授業を通して、製品やサービスにおける「差別化を図るためのデザイン」ではなく、社会的・公共的に意義のあるデザインに携わりたいと思ったのがキッカケです。さまざまな人が関わる中でのデザインがしたいと思っていたため、授業で教わったことのあるインクルーシブデザインをもっと知ってみようと思いました。

 

PLAYWORKSでインターンをはじめたきっかけは?

インターンを決めたのは、将来に役立てるためというよりも、純粋に興味があるものに挑戦したいという考えからでした。特に、学びの機会が少ないマイノリティ向けのアプローチや自分の知らない世界、異なる立場の方々に出会いたいと思っていました。
そこで、SNSでインクルーシブデザインに取り組んでいる企業を調べたところ、見つけたのがPLAYWORKSでした。魅力的だったのは、大手企業とインクルーシブデザインのプロジェクトを行ってい点や、アウトプットのアプローチが面白いと感じられたことです。プロジェクトの内容自体も面白いと思ったので、PLAYWORKSへのインターン応募を決めました。

 

PLAYWORKSでは具体的に何をしているのですか?

インクルーシブデザインワークショップのアシスタントや、YouTube「INCLUSIVE DESIGN channel」の動画編集などが主な活動です。ワークショップでは、障害のあるリードユーザーのサポートやグラフィックレコーディング、記録撮影などを担当しています。
これまでに担当したワークショップは、聴覚障害や視覚障害に焦点を当てたプロジェクトや、香りを頼りに対話を行う「FRAGRANCE DIALOGUE」、美術館・博物館のアクセシビリティに関するものまでさまざまです。
以前から留学時の様子をYouTubeに投稿するなど、動画制作に親しんでいたため、動画編集ソフトの取り扱いには慣れていました。グラフィックレコーディングにも触れたことがあるので、PLAYWORKSでもそのスキルを活かしています。

聴覚障害リードユーザーとのオンラインワークショップの様子。Zoom画面に、吉田さんを含めた4名が並んでいる。

左上:聴覚障害リードユーザーとのオンラインワークショップでアシスタント・グラフィックレコーディングを担当している吉田さん

 

PLAYWORKSで印象に残っている活動や出来事は?

印象的な出来事がいくつかあります。初めてアシスタントとして携わった「ココテープ」の実証実験も、その1つです。プロトタイプを用いた歩行実験から、新たな視点を得ることができました。例えば、ココテープの使いどころについて議論する中、ある視覚障害者が「シーシャのお店が暗いからそこに貼りたい」と発言されました。それを聞いた時に「視覚障害者の方もシーシャのお店に行くのか!」と、そのこと自体に驚いてしまったんです。失礼で偏見のある考え方でしたし、自分の想像力がいかに足りていないかを痛感しました。
もう1つ印象に残っているのは、YouTubeの収録に参加させていただいたことです。OEMでノートを製造していた大栗紙工株式会社が、新しい挑戦として発達障害者向けのノート「mahoraノート」を製作したストーリーをうかがいました。ノート作りの技術を積み重ねた先に、新しいものを生み出そうとする姿勢や発想に感動したのを覚えています。
大学の授業では、専門的な知識を深く学ばないままアイデア出しをすることも多く、基礎知識が未熟な状態では突然浮かんだアイデアに留まり、その限界を感じることもありました。だからこそ、最初から「新しいものを作る」という目的ではなく、あくまで積み上げられてきた技術を新しいものづくりに昇華させるアプローチに感銘を受けました。
作り手が考えたり想像するだけじゃなく、さまざまな人と共創し、プロトタイプを実際に触りながら価値を把握していくプロセスを見たことで、手を動かすことの重要性を学べたと思います。

「ココテープ」実証実験の様子

「ココテープ」実証実験で被験者のコメントをメモする吉田さん

 

インターンを通して得られたことは何ですか?

私はインターンに参加する前まで、机上の市場調査やリサーチで課題を見つけ、解決をするものだと思っていました。でもPLAYWORKSでは、特定のプロセスに従った課題解決ではなく、現場を実際に見て本質的な課題を見つけ出し、それに対してクリエイティブにアプローチをしている印象があります。その姿勢を見て、「もっと自分で選んで決めていいんだ」「自分のやりたいことを大切にすることで、より人を幸せにできる」と教えてもらったような気がします。
また、インターン生との出会いも大きな経験でした。住む場所も就職先も違うため、インターンに参加していなかったらきっと会えていなかったと思うんです。ものづくりに向き合って楽しむ姿勢が似ているなと思っていて、本当に出会えて良かったです。 

 

PLAYWORKSはどんな会社ですか?

PLAYWORKSは、デザインの一番面白いところをやっている会社だと思います。世の中は「課題解決=デザイン」と、少し難しく考えてしまっていると感じます。でも私は、デザインってもっと楽しいものだと思っているんです。観察して発見したものをそのままデザインする。シンプルで楽しいアプローチを、PLAYWORKSは取っている気がします。
リードユーザーさんと共にプロジェクトを進めることで、自分だけでは気づかなかった発見がたくさんあり、それをものづくりやプロジェクトに活かすことができる。デザインの一番楽しい “発見” ができる会社だと感じています。

 

これから挑戦したいことは何ですか?

就職後は、インクルーシブデザインに基づく「まちづくり」に携わりたいと思っています。また、これまで多くの人と出会うことで、自分の知らなかった新しい世界や考え方に触れることができたので、さまざまな方との出会いを今後も大切にしていきたいです。
デザインの活動では、異なる要素やアイデアを見て蓄積させていくことで、「これは何かに似ているかもしれない」「別の場面で活用できるかもしれない」というように紐づけ、仕事に活かしていきたいです。

 

未来のPLAYWORKSインターン生に対してメッセージをどうぞ!

私は福祉やインクルーシブデザインに関して、まったく知見がないままインターンに入らせていただきました。純粋に「ものづくりが楽しい」とか「面白いデザインをやりたい」という思いでPLAYWORKSのインターンを始め、結果的にとても有意義な時間を過ごすことができています。福祉やインクルーシブデザインの知識がない方でも、デザインが好きな方や視野を広げたいと思う方は、PLAYWORKSのインターンに挑戦してくれたらすごく嬉しいなと思います。勇気を出して飛び込んでみてください!

 

 

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https://playworks-inclusivedesign.com/column/column-4716/

 

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